身の回りで何か気に入らないことが起こったとき、もしくは迷惑を被ったとき、自分の気持ちをきちんと表現することは大切ですよね。今回は、「嫌い」「大嫌い」「我慢できない」などの、直接的な言い方だけでなく洋服選びや料理の味などにも使うことができる、実用的な表現をご紹介します。
ドイツ語で「嫌い」
Es gefällt mir nicht.(エス ゲフェルト ミア ニヒト)
まずは、「気に入らない」という意味の一文です。とてもよく使われていて、「nicht」を省くと逆に「気に入った」というポジティブな意味になります。発音するときは、「フェ」にアクセントを置くと、きれいに聞こえます。
Das ist nicht für mich.(ダス イスト ニヒト フュア ミッヒ)
「自分には合わない」というニュアンスで「好きじゃない」と伝えることができます。たとえ自分の好みに合わなくても良いものかもしれないし、他人が気に入ることもありますよね。あくまでも自分の価値観で「合わない」と判断したことを伝えられ、やわらかく聞こえる表現でもあります。
ドイツ語で「大嫌い」
Ich hasse ~.(イッヒ ハッセ ~)
とても直接的で強い言葉です。「hassen(ハッセン)」は「~を嫌う」という意味の動詞で、日本語よりもキツイ意味をもっています。うっかり使ってしまうと誰かを傷つけてしまうかもしれませんので、言葉にするときは慎重に。
Das ist übel.(ダス イスト ユーベル)
「übel」という単語は、「吐き気のする、気分が悪い」をもつ形容詞です。もともとは、乗り物酔いをしたり、体調が悪くなったりしたときによく使う言葉になります。他のシチュエーションでは、気持ち悪いなと感じた見た目や触り心地に対してコメントするときに使えます。とてもネガティブな言葉ですが、例えば異臭があるとか食べ物が腐っているときに使うこともあります。
ドイツ語で「我慢できない」
Genug!(ゲヌーク)
こちらは「もう十分だ!」という意味のフレーズです。「genug」は「十分な」という意味で、とてもよく使われる形容詞です。例えば誰かに悪口を言われ続けた、静かにしていなければいけない場所で騒いでいる人がいるなど、いい加減にしてほしいと思ったらこのフレーズを思い出してください。アクセントは「ヌ」に置かれます。ちなみに、同じ意味で使える言葉には「Es reicht.(エス ライヒト)」もあります。
この2つのフレーズは言い方によってニュアンスが変わるので、使えるシーンは多いでしょう。例えばお会計のときに現金を渡しながら「Genug?」と聞けば、「金額はちゃんと足りていますか?」という意図になりますし、レストランで笑顔で「Genug」と言えば、満腹になったことを伝えることができます。
Ich kann nicht mehr gedulden.(イッヒ カン ニヒト メア ゲドゥルデン)
直訳して「もう我慢することはできない」という意味です。実際には「Genug」のほうが短くて言いやすいのでよく使われています。しかし、静かに丁寧に怒りを伝えたい場合には、逆にこちらのほうが意図はよく伝わるでしょう。
まとめ
今回は気に入らないものがあったときや困ったことが起きたときに便利なフレーズを揚げました。どれも言い方や表情、声の大きさなどで微妙なニュアンスの違いを伝えることができます。特に「嫌い」の意味で紹介したフレーズは、日常の様々な場面で使えますので、一つ覚えておくととっても役に立ちますよ。
★担当ライター:Erdbeerenさん
★プロフィール:ドイツでの留学を経てスイスに引っ越しました。今は、ドイツとスイスの観光・語学・文化についてのリサーチと執筆活動をしています。
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