インド・コヒマ。丘に張り付くように家々がひしめき合う。
70年前、日本軍第31師団はインドに最東部にあるこの地を制圧した。しかし南のインパールで連合国軍に大敗を喫すると、彼らはコヒマからの撤退を余儀なくされた。撤退時に多数の死者を出し、その退路は「白骨街道」として、今も語り継がれる。
コヒマの丘に、戦争の影はもう消えていた。
コヒマがあるナガランド州は今も多くの部族が残る。それぞれの部族が伝統の衣装で祭りを彩る。
ほんの数十年前までは、首切りの習慣が残っていた。となり村の男の首を持ち帰って、初めて立派な大人の男だと認められたそうだ。
コヒマで食べた料理も辛かった。これは世界一辛い唐辛子だそうだ。
戦争のないこの時代に感謝しないわけにはいかない。70年前、僕たちの先祖はこの地へ死の覚悟とともに訪れたはずだから。
撮影機材:FUJIFILM「XE-1」